「ドラえもん」をやたらと持ち上げるデイリースポーツ
デイリースポーツといえば、ご存知阪神タイガースびいきで知られる関西系のスポーツ紙である。阪神と同じくらいというほどではないが、どういうわけか「ドラえもん」に関する話題にも熱心だ。もちろん、主題歌起用や芸能人の映画出演といったことには他のスポーツ紙も取り上げるだろうが、デイリースポーツにいたっては、「そこまで伝えるほどのことか」と言いたくなるような話題も取り上げるのだ。
例えば、昨年の2006年5月4日には、
「ドラえもん 脇役キャラにスポット」
と題して、キャラクター分析シリーズを7週連続で放送することを報じている。一番組内の一企画に過ぎないことであるにもかかわらず、なぜか伝えている。一般スポーツ紙で取り上げるべき話題だろうか?
他にも・・・
「「大山ドラえもん」最終回は3月18日」
これもまた非常に微妙な話題である。(ちなみに翌週の25日は『ワンニャン時空伝』が放送されているので、完全な大山ドラえもんの最終回は3月25日である。)
さらに、
「千秋 ドラミストラップに感激!」
もっともこれは、阪神ファンの千秋がデイリーにコラムを連載していることから作られたいわば「やらせ」記事のようなものだろう。こういうことはさすがに他のスポーツ紙でもやっていそうなことだが。
そして
「のび太くん、しずかちゃんが「変身」」
新主題歌はまだわかるが、イメチェンまで伝えるのはいかがなものか。
ほかにもあるが、こんな感じでやたらと「ドラえもん」を持ち上げているような印象を受ける。もっともデイリー編集部からしてみれば重大なことかもしれないが。
まあ、話題を取り上げるだけならまだいいのだが、しかし、中には明らかに「虚偽」ともとれる報道をしている記事もある。例えば、
「「第1話」放送で大山のぶ代の声復活」
記事では「この2週間は大山のぶ代(69)ら懐かしのメンバーが声優を務める。」などと、あたかも旧声優陣が演じるのかのような報道をしていたが、実際の放送ではランキング内で大山ドラの映像が流れただけだった。これには大山ドラ復活を期待していたファンから批判の声が上がり、BPOへも批判意見が寄せられていた。(こちら参照)
また、先日には
「「ドラえもん」に玉木宏が“出演”」
あたかも玉木宏が出演するかのような報道をされているが、実際の放送では、作中に名前とサイン、アニメ化された本人がチラッと映っただけであった。これでは「出演」というよりかは、むしろ劇中のネタとして玉木宏を「利用」しただけではないか。これで「出演」というのは、少し無理があるのでは?
そして今日、
「デップ様がドラえもんに出演!!」
『パイレーツ・オブ・カリビアン』の主演、ジョニー・デップが『ドラえもん』に出演することを報じている。だが、よく読むと、実際にジョニー・デップが声優として出演するとまでははっきり伝えておらず、「ジャック・スパロウ船長の姿で登場」というくだりやこれまでの経緯から考えると、アニメ化したジョニー・デップ扮するジャック・スパロウ船長が「出演」と考えたほうが自然ではなかろうか?当然声優は違う人で。
こんな露骨な話題づくりをするテレ朝もそうだが、そのテレ朝の思うがままに無責任にこんな報道を垂れ流すデイリースポーツも一マスメディアとしての姿勢を疑う。もっとも、スポーツ紙なんてものは所詮そういうものかもしれないが・・・
賢明なる視聴者の皆様、どうかこの報道に騙されないでいただきたい。
期待して損するだけだから。
<参照記事>
「ドラえもん:ジョニー・デップと“夢の共演” 「海賊スペシャル」に船長役で」(まんたんウェブ)
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